化粧水?乳液?クレンジング? 男性にはあまり馴染みのないスキンケア用語。
意味が分かるとスキンケアの意味も分かりやすくなります。代表的な用語・単語を説明いたします。
インナードライ(乾燥性脂性肌)【いんなーどらい】
意味
インナードライとは、皮脂が多くテカテカして見えても、実は肌が乾燥している肌状態のことです。肌が乾燥すると、角質が皮脂の膜を張って水分の蒸発を防ごうとします。そのため見た目にはテカテカとしたオイリー肌に見えますが、実は乾燥しています。インナードライの原因として、洗顔のしすぎや毛穴パック・あぶらとり紙の常用などがあり、いずれも皮脂の取りすぎが原因で起こることが多いです。
エラスチン【えらすちん】
意味
エラスチンもコラーゲンと同様に、皮膚や血管を構成するタンパク質の一種で、コラーゲンに絡みついて肌の弾力を保ちます。強靭で収縮しないコラーゲンが張力を、ゴムのようなエラスチンが収縮を担い、皮膚の柔軟性を保っています。ところが加齢や紫外線などの影響により、このコラーゲンからなる膠原繊維とエラスチンからなる弾性繊維の結びつきが破壊されると、肌に大きなシワを作るなど様々な肌トラブルが引き起こされます。
角質【かくしつ】
意味
角質とは、皮膚の上層部をつくるタンパク質の一種です。古い角質は剥がれ落ちて「垢」と呼ばれる状態になります。角質及び角質層は、皮脂を肌表面に留め、常在菌による弱酸性化を助けており、バリアとして機能しています。角質の特徴として、圧力のかかる場所は堅く変質する性質があります。ペンを握る指に出来る「ペンタコ」や、踵の皮膚が固くなることで知られています。
乾燥肌【かんそうはだ】
意味
肌がひび割れたり皮が剥けたりしているような、水分量の足りない状態の肌を乾燥肌といいます。健康な肌は皮脂膜という薄い脂の膜で覆われているので、肌の中に水分を閉じ込めておくことができます。しかし加齢や過剰な洗顔等によって皮脂の分泌量が減り、皮脂膜が弱脆になると、蓋の役割を成さず水分が蒸発していってしまいます。乾燥肌は毛穴の黒ずみや、シワ・たるみなどあらゆる肌トラブルを引き起こす原因となります。
肌理【きめ】
意味
皮膚表面を拡大してみると、網目状の線があることがわかります。無数の細い線が溝を作り(皮溝)、その溝に囲まれた平らな部分を皮丘と呼びます。皮溝が細く皮丘が小さい状態を「肌理細かい」といいます。皮溝が鋭角で直線に近いと「肌理が整っている」といい、逆に皮溝がなだらかな線を描いていると「肌理が粗い」といいます。これは肌理の細かさには依存しません。
コラーゲン【こらーげん】
意味
コラーゲンは皮膚や骨、歯などを構成するタンパク質の1種であり、若々しい肌を保つために欠かせないものです。コラーゲンが不足すると肌のうるおいが失われ、たるみやシワを引き起こします。しかしコラーゲンは加齢と共に減少していき、新しく生成する力も衰えていきます。コラーゲン配合を謳う健康食品や塗布薬の効果は不明であり、外から補うのではなく、コラーゲンを内から生み出す力を養っていくことが求められます。
線維芽細胞【せんいがさいぼう】
意味
真皮に存在する線維芽細胞は、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの肌のハリや潤いを保つために必要な成分を作り出します。線維芽細胞は年齢を重ねると共に力が衰えていき、生産力が低下します。コラーゲンやエラスチンが不足すると肌は弾力性を失い、シワやたるみが現れてしまいます。
脂性肌(オイリー肌)【しせいはだ】
意味
皮膚表面にある毛穴には皮脂腺と呼ばれる器官があり、ここから分泌される脂肪を含む液体を「皮脂」と呼びます。この皮脂は皮膚表面や体毛表面を薄くコーティングすることで、外的なダメージから保護し、水分を閉じ込める保湿の働きをします。 脂性肌(オイリー肌)の場合、何らかの理由により過剰に分泌されている状態を指します。脂性肌(オイリー肌)は、分泌された皮脂が角質とともに毛穴に蓄積しやすく、ニキビの原因にもなります。 男性の場合、額から鼻筋にかけてのTゾーンの皮脂量が非常に多いことが特徴です。
色素沈着【しきそちんちゃく】
意味
色素沈着とは、メラニンの過剰な増加によって皮膚の色が濃くなることをいいます。具体的な色素沈着には以下のものがあります。
・紫外線によるシミや黒子
・外傷やニキビなどの炎症の沈静化(炎症後色素沈着)
・衣類などによる摩擦刺激
真皮【しんぴ】
意味
表皮の下方に位置する真皮は、乳頭層・乳頭下層・網状層の3層からなります。真皮全体に分散している線維芽細胞は、コラーゲンからなる膠原繊維やエラスチンからなる弾性繊維、水分保持に重要なヒアルロン酸などの細胞間基質(マトリックス)を作り出しています。これらは肌の弾力やハリ、肌理に関与します。
ターンオーバー【たーんおーばー】
意味
皮膚の生まれ変わりのことをターンオーバーと言います。上層にある表皮と下層にある真皮があり、新しい皮膚は真皮から作られ約4週間で表皮と入れ替わります。古い表皮(角質)は剥がれ落ちます。 スキンケアの基本はこのターンオーバーを正しく行えるようにメンテナンスすることにあります。
バリア機能【ばりあきのう】
意味
角質には外部からの刺激から肌を守ったり、乾燥した大気中でも水分を保持して肌の乾燥を防ぐ働きがあります。このバリア機能が低下すると肌が敏感になり、少しの外部刺激にも過敏に反応してしまうようになります。そうすると肌荒れを起こしやすくなります。
ヒアルロン酸【ひあるろんさん】
意味
ヒアルロン酸は、肌や関節、眼球など体内のあらゆる場所に存在していて、高い保水力で肌の潤いを保ったり、関節にかかる衝撃の吸収材のような役割を担っています。赤ちゃんの肌が瑞々しくハリがあるのは、粘性と弾性の高いヒアルロン酸が豊富に含まれているからです。加齢とともに体内のヒアルロン酸量は減少していき、肌が乾燥したり関節痛が見られるようになってしまいます。
表皮【ひょうひ】
意味
皮膚は表皮と真皮の2層からなります。表皮はさらに角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4つの層に分かれていて、角層が皮膚の一番外側にあります。バリア機能やターンオーバーなど重要な役割を担っているので、角層を知ることがスキンケアにおいて非常に重要です。